こんにちは、矢野です。
今回は、冬のアジングのポイント選びと釣り方のコツ、ジグヘッド重さ選びの際の注意点を紹介します。
ちなみにこの記事は、僕が20年近くアジングをやって、累計3万匹以上釣って学んだ情報を元に掲載しています。
近年はAIを使って、ネット上の情報をまとめたものを発信しているサイトやYouTubeチャンネルもありますが、この情報は自分でまともにアジを釣ってない人間が、AIを使ってまとめた薄っぺらい情報ではありませんので、ご安心ください。
冬のアジングになると、北西の季節風が吹き、海が荒れるたびに水温が下がってアジの活性も低くなっていきます。そして、秋のハイシーズンのような激しい食い方とは一転して、シビアな状況が多くなる時期ですね。
秋はコンッやカンッという明確なアタリが多かったのに、水温が下がっていくと、ツッやカサッとう繊細なアタリが増えるって感じです。
さらに、アジが付きやすい場所も、夏~秋のアジングとは違って、水温低下とともに変化していきます。それに伴って、ポイントの選択や釣り方を変えていかないと、夏~秋に好調だった場所からアジの群れが抜けてしまい、全く釣れなかったりする事もあります。
冬アジングの洗礼ってやつですね(笑)
僕も、昔は時期によってポイントや釣り方を変えるとかあまり気にしてなく、「釣れなかったらアジが居ない」と判断して、最終的に「この時期のアジは釣れない」と決めつけていました。
そしてメバルに癒されてました(笑)
しかし、時期によってポイントや釣り方を変えている友人は、きちんとアジを釣っていたんですよ。
それを見て、「えっ?冬でもアジが釣れるの?」と、当時は目から鱗でした。ただ、僕のポイントの選び方や釣り方が、合ってなかったんですね(笑)
そこで友人に、色々と冬アジングのポイントの見つけ方や、釣り方のヒントを教えてもらい、色々な釣り場に足を運び開拓したり、ジグヘッドの重さ、ワーム、釣り方など色々と工夫するようしました。
その結果、今では年間通じて、アジをコンスタントに釣れるようになりました。
で、毎年のように冬のアジングシーズンに入ると、ポイントの選び方、釣り方などの質問が多くなってきます。
そこで今回は、僕が普段から実践している、冬のアジングのポイントの選び方や釣り方、ジグヘッドの重さを選ぶときの注意点を紹介します。
冬のアジングに向いたポイントは?
冬アジングに向いたポイントは、潮通しの緩い場所がおすすめで、冬になって水温が下がると、アジは潮通しの緩い場所でも、活発に回遊してくるようになります。
その理由として、水温が下がっていくと海の中の溶存酸素量も多くなり、夏と違って潮通しが悪い場所でも酸素量が多くなるからですね。
アジは餌を捕食して消化するのに【酸素】が必要となるので、酸素量が多い場所に付くようになります。
なので海中の溶存酸素量が少ない夏~秋は、酸素量が多い潮通しの良い場所に付くことが多いですが、水温が下がると潮通しの緩い場所でも海中の溶存酸素量が増えるので、夏にはあまり回遊してこない潮通しが緩い場所でも、アジが回遊してくるようになります。
夏アジングに適したポイントとは、真逆のポイントをイメージするのがいいと思います。
具体的にいうと、広い視点でポイントを見たら、湾で出入り口の潮通しの良い場所にある漁港ではなく、湾の奥の潮通しの緩い場所にある漁港。
大きな湾に漁港が数か所あるとしたら、その中でも潮が緩い湾奥に近い漁港にアジが入ってくる事が多いですね。
その中でも水深が深い漁港は、一度アジが入るとなかなか出ていきにくいので、数がまとまって釣りやすくなります。
逆に流れの早い場所には、あまりアジが付かなくなります。全く付かないわけではないですが、夏と比べたら圧倒的に付きにくいですね。
そのため、潮通しの緩い漁港などを重点的に探った方が、効率よくアジを見つけれます。
そして、もっと狭い視点で冬アジングのポイントを見たら、漁港の波止の外側よりは、内側の潮が緩い場所。沖から入ってきたアジが、港湾部の湾奥付近や、スロープの際などまで回遊して居付きやすくなります。
普段、無視してしまうような湾奥のスロープの際にも、尺アジが付いている場合もあるので、チェックすると「こんな場所で尺アジが釣れるの?」と言う感じで、思わぬ大物に出会うことありますね。
勇気を出して探った人だけが、美味しい思いができるので、ぜひ試してみてください(笑い)
深場に落ちる前に群れを見つけると、数釣りができるチャンス!!
水温が下がってくると、沖の深場に落ちる群れもいます。例年だと大体12月~1月くらいに、この群れに当たることが多いですね。
この深場に落ちる前の群れは、畳数畳分くらいにまとまって群れを作っていて、数も多くサイズも良い場合が多いので、この群れを見つけると良型を数釣るチャンスです。
1か所の付き場で、100匹以上釣ったことも何度もありました。
この深場に落ちる前のアジの付き場は、海底に変化がある掛けあがり付近や、漁港などの船の通り道である【みお筋】などが多いですね。
さらにそのような場所に潮目が重なりやすいと、まとまった群れが定位していることが多いです。
今までも、深場に落ちる前のアジの群れを見つけた時は、1か所で100匹以上のアジが釣れるなど、何度もいい思いをさせてもらいました。
風を考慮してポイントを選ぶ
冬のアジングは、北西の季節風との戦いでもあります。
ただ、あまりにも風が強いと、風にジグヘッドが煽られて釣りにならずに、心が折れて釣りを続けるモチベーションが保てなかったりするんですね。
僕も今まで、何度も何度も冬の季節風に吹かれて、心が折れしまったことか・・・・・。
そうならない為にも、北西の季節風が吹いた時に、風裏になるポイントを把握しておくのがおすすめです。
さらに北西の季節風だけでなく、風の方向に合わせて風裏になる場所を把握しておくと、風向きが変わったとしても、すぐに風裏のポイントに移動して対応できます。
特に爆弾低気圧と言われるくらい荒れた時は、風向きが一定ではなくコロコロ変わるので、風向きに対する風裏のポイントを抑えておくのがおすすめです。
風と向き合うの1つの手段
風裏に移動する時とは逆の考え方で、あえて風面で釣りをすると良く釣れる場合もあります。
理由は、北西の季節風が吹くと、風で餌となる小魚が流されてきて、風面の漁港や湾などに溜まってきます。
その餌を追ってアジが入ってくる事が多く、思わぬ爆釣になったことも結構あったりします。
ただ、風が吹いている時の釣りになるので、ジグヘッド単体だけでなく、キャロ、フロートなどを使って釣るなど、風対策が必要になります。
風が吹いている時に釣りをするのが苦手なら、同じ方向の風が数日間吹いて、風が弱まったタイミングがチャンスですね。アジの餌となるアミや小魚が風に流されて溜まっていて、それを食べにアジが入ってきている可能性が高いのでかなり狙い目です。
このような感じで潮の流れの強さだけでなく、風も意識しておくと冬のアジングで、効率的にアジを探しやすくなります。
冬は風も考慮して準備しておくべき!
先程も記載しましたが、冬のアジングは季節風との戦いでもあります。北西の季節風が吹き、海は荒れる日が多く、無風時でアジングができる時は少ないですね。
なので、軽いジグヘッドだけでアジングをするのは、結構難しかったりします(笑)
県外から愛媛にアジングに来る友人に、「軽いジグヘッドだけじゃ釣りにならないよ」って、何度も言ったのに、1g前後のジグヘッドしか持ってきてなくて、爆風で釣りにならずに心が折れてしまったシーンを、たくさん見てきました。
そして釣具店に駆け込み、3gのジグヘッドや11gのMキャロなど、買いまくってましたね(笑)
そこで冬場のアジングは、風が強い時でもアジングができるように、事前にしっかりと準備をしておく必要があります。
例えばジグヘッド。
出番が多くなるのは1g前後だけど、向かい風が強いと1g前後だと投げたら後ろに飛んだり、横風が強いとジグヘッドが海面を横に滑ってしまい、全く釣りにならないことも多々あります。
そこで、ジグヘッドの重さは、3gまでは準備しておいた方がいいですね。1g前後しか準備してなかったら、普通に釣りにならない時があります(笑)
さらに3gくらいのジグヘッドだけではなく、キャロ、フロートも絶対に持っておくことを強くおすすめします。
風が強くて、ジグヘッド単体では釣りにならない場合、普段ジグヘッド単体で釣るようなポイントでもキャロ、フロートを使って釣りをした方がいい場合があるんですね。
これは冗談じゃなくて、ほんとジグヘッド単体じゃ釣りにならない時って、結構あるんですよ(笑)
なので、冬場のアジングの時は、ジグヘッド単体メインのポイントしか行かない場合でも、風対策で必ずキャロやフロートを持って行きます。
ちなみに僕が使っているキャロは、Mキャロ、タングステンキャロの2種類をメインで使っていますが、近年は土肥富のイージーフロートワイヤーに、フロートやタングステンシンカーを付けて使うことが多いですね。
手軽に遠投のアジングができ、潮の流れや風の強さによって素早くフロートやタングステンシンカーを交換して釣れる便利なアイテムなので、1つボックスに入れておくと役に立ちます。
このイージーフロートワイヤーを使った仕掛けや釣り方は、こちらの動画で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
冬のアジングの釣り方のコツ
基本的に釣り方は、リフト&フォールの釣りをメインで組み立てたので大丈夫です。投げて、沈めて、アクションと食わせの間を交互に入れるといった、シンプルで簡単な釣り方ですね。
ただ、水温が下がると、アジが上下に動かされるのを嫌う場合もあるので、リフト&フォールで探るだけではなく、投げて巻くだけの釣り方も試すのもおすすめです。
僕は、最初はリフト&フォールで探ってみて、アジの反応がない場合は、投げて巻くだけのリトリーブの釣りで探るという流れをよくやっています。
リフト&フォールの釣り方は、こちらの動画で実際にアジを釣りながら解説していますので、ぜひご覧ください。
で、ちょっとマニアックな内容になりますが、アジは回遊性の高いセグロと、居付きタイプのヒラアジの2種類が、アジングで主に釣られている種類になります。
そのアジの種類によって、パターンなどが若干変わるので、そちらも解説しておきます。
低水温期のヒラアジの傾向とパターン
居付きタイプのヒラアジの場合、回遊性のセグロと違って、表層や中層を回遊している場合が多いです。
底にべったり付いている場合もありますが、そのような場合は活性が低い場合が多く、なかなか口を使ってくれないですね。
居るけど釣れない・・・って感じで、今まで何度も何度も心を折られました(笑)
なので、表層~中層を回遊している活性が高いアジを狙う方が、効率よく釣ることができます。
で、ヒラアジを釣る際の釣り方の注意点があります。
それは先程と重複しますが、夏~秋にかけてはリフト&フォールの釣りで問題なく釣れますが、水温が下がってくるとアジが上下に動かされるのを嫌がる傾向があり、リフト&フォールよりもリトリーブの方が反応が良い場合が意外とあります。
冬場に投げて巻く釣りしかやらない初心者が、リフト&フォールばかりやっている経験者よりも、ボコボコ釣る場面もあるんですね(笑)
僕も「アジングはフォールだけで釣れる!」と思ってた時期があって、横で投げて巻くだけの初心者にボッコボコに釣られたことがありました。
いや~あの時は衝撃でしたよ。
「そんなんじゃ釣れないだろっ」て思いながら眺めていたら、自分が全く釣れない中、横で入れ食い状態でポンポン釣りまくるのですからw
そのおかげでアジングは、フォールだけじゃなく、リトリーブのパターンがあるという事を学ぶことができました。
ほんとめっちゃいい経験でしたね。
低水温期のセグロの傾向とパターン
瀬戸内や太平洋、日本海に多いセグロのパターンは、表層~中層に多いヒラアジとは違って基本的に底に付いていることが多く、底質は砂地の方がいいですね。
群れの規模は、夏~秋のシーズンみたいに100匹以上釣れることは少なく、20匹くらいの数が経験上多かったです。地合いも短く、回ってきたタイミングでパタパタっと釣れる感じ。約30分弱くらいの地合いが多いですね。
なので、手際よく釣っていかないと、数が伸びずにあっという間に地合いが終わり、凹みます(笑)
アタリも、明確な「コツッ」というアタリは少なく、一瞬だけカサッと感じる微かなアタリが多いですね。
あまり感度感度と言いたくないですが、この時期は特にロッド、ラインなどの感度が良いものを選択しておいた方が、アタリの感知できる量が違い、釣果に大きく差が出ます。
まぁ、近年は昔と違って感度の悪いロッドは少なくなりましたが、1万円以下の格安のロッドでは感度が悪くてアタリが取り難い場合があるので、ご注意ください。
で、セグロを釣る時のアクションは、基本的に底付近でリフト&フォールをして、食わせの間で底をずるずる引いてくるのが、パターンに嵌めやすいですね。
ただ、アクション後の食わせの間のスピード(フォールだとロッドを立てる速さ)が早すぎても遅すぎてもダメです。アジが連発してパターンに入るちょうどいい速さがあるので、それを見つけるのがコツになります。
この食わせの間のスピードをアジの状態に合わせれなければ、ジグヘッド、ワームは同じで立ち位置を交代しながら釣って、20匹対1匹と差が付いた事もありましたね。
ほんの僅かな差で、釣果が劇的に変わるシーンでした。
ただ、例外的なパターンとして、小魚やコイカなどを捕食している場合、表層の方まで浮いてきて活発に捕食しているパターンもあるので、底付近だけ探るのではなく、状況に合わせて探る深さを変える事が必要です。
ワームは、ガルプ、イージシェイカーなどの匂いが付いたワームが強いので、必ず持っていくのを全力でおすすめします。特に近年はイージシェイカーの登場により、冬のアジングで以前よりも簡単に釣りやすくなりましたね。
イカの匂いが強烈に効くので、絶対に持っていくようにしています。
冬でも軽けりゃいいってもんじゃない。冬アジングでのジグヘッド重さ選びの注意点
以前、夏アジングの記事でも書きましたが、冬のアジングでも、ジグヘッドは軽すぎても重すぎてもダメ、状況に合わせた適切な重さを選択するのが大切です。
僕はアジング経験が浅かった頃「冬は0,4gの超軽いジグヘットの方がよく釣れる」と思ってて、そればかり投げてた時期がありました。
でも、軽いからアジが釣れるってわけではなく、1gや2gを使っていた友人に、30対1とかでボッコボコに釣り負けることがよくありましたね(笑)
まぁ、たま~に0.4g単体が強い場合もありますが、そんな状況は滅多になく、ポイントや状況に合わせて適切な重さを選択した方が、圧倒的に釣果は伸ばせます。
「軽いジグヘッドじゃないと釣れない」というプロモーションをよく見ますが、なんでもかんでも「軽いジグヘッドだと釣れる」と言うわけではないんですね。
例えば、1gのジグヘッドでアジが釣れている状況で、0,4gのジグヘッドでも釣れるか?というと、夏アジングと同じようにアジが見切って釣れない場合があります。
アジは釣れなくても、ネンブツダイは入れ食いになる時はありますがw
これは夏アジングの記事でも紹介した、アジがホバーリングをしてワームの後ろに付き、ワームが餌かどうか見ているんですね。
夏の場合、1.5gのジグヘッドでは見切られてしまったけど、2gに上げたらアジが食ってくるようになったという現象が、冬アジングの場合、夏よりも軽いジグヘッドで起こるようになります。
例、1gのジグヘッドではアジが食ってきたのに、0.4gに変えたら見切られて食ってこなくなった、と言う感じです。
僕も過去に、軽いジグヘッドじゃないと釣れないと思っていた時期があり、1g以下のジグヘッドからスタートして、どんどん軽くして最終的に0.4gまで軽くして釣っていました。
心の中で「手返し悪いし、少し風が吹いたら何してるか分からんし、くっそ釣りにくいな~」と思いながらw
まぁそれでもポツポツは釣れていたので、「これでいいんだな~」と割り切って使っていました。
しかし友人との夏アジング釣行で、動きが遅すぎるとアジが見切ってしまうということを学んでからは、冬でも必要以上に軽くしないように意識して釣っていくようにしました。
すると1gのジグヘッドでも、普通に釣れるんですよ。というか0.4gだけで釣っていた時よりも、もっとたくさん釣れるようになったんですよ。
「いやいや、0.4gとか超軽量じゃないと釣れないと思い込んでいた俺って一体・・・・」と、思いましたね(笑)
しかも0,4gよりも重たいジグヘッドを使うことで、飛距離が出て広範囲を探れるようになり、さらに手返し良く効率的に探れるようになり、0,4gの超軽量ジグヘッドを使っていた時よりも、圧倒的に釣果アップするようになりました。
やはり、各状況に合わせて適切なジグヘッドの重さを選択するのが、釣果アップのためには重要だと改めて認識させられました。
冬アジングのポイント選びと釣り方のコツとジグヘッド重さ選択の注意点!まとめ
というわけで今回は、僕がやっている冬アジングの時のポイントの探し方と釣り方、ジグヘッド重さを選ぶときの注意点を紹介しました。
基本的に、アジが潮通しのいい場所に付きやすい夏とは逆で、水温が下がって酸素量が多くなると潮が緩い港湾部の湾奥まで回遊してきます。
漁港内でも潮通しがいい場所よりも、潮があまり流れない内港側やスロープの際に、いいサイズが付いている場合があるので、見落とさずに探ってみると・・・思わぬサイズに出会えることもあったりします。
そして冬は、風も考慮してポイントを選ぶようになると、今までよりも楽にアジを探せるようになりました。
季節風が厳しい時期ではありますが、風とうまく付き合うのも釣果アップのコツです。
釣り方は、居つきタイプのヒラアジを釣る表層~中層のパターン。回遊性のセグロを釣る底のパターンを紹介しましたが、場所やアジの活性などによって変わってくるので、1つの例として参考にしてください。
ジグヘッドも重さの選び方は、基本的に夏と同じで、軽すぎてもダメ、重すぎてもダメ。1gで釣れるからといって0,4gで釣れるわけではないので、適切な重さを選択するのが重要です。
冬は季節風が強い時期でもあります。
防寒対策はもちろんですが、重めのジグヘッド、キャロ、フロートなどを準備して、風が強い時でも釣りができるように準備することが必要です。軽いジグヘッドしか持ってなかったら、風で釣りにならない場合があるので要注意!!
というわけで冬のアジングシーズン、安全、防寒、風対策をしっかりしてアジングを楽しんでください♪
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