フジノラインから発売されてる超高感度アジングライン「141シンカーアジング」
現在、アジングのジグヘッド単体に使用されているラインと言えば、ポリエステルが主流になり、他にPEライン、フロロ、ナイロンなどが使われています。
そこにゼクシオンという素材を使ったアジングラインが新たに登場しました。
このゼクシオンという素材を使ったシンカーアジングというライン。PEよりの少ない伸びと比重1,41の恩恵で超高感度。
初めてエステルを使った時に、アタリが感知しやすいので感動しましたが、シンカーアジングを使った時の衝撃はその時以上!!
1,41という比重、伸びの少なさの恩恵で、アタリが大きく伝わり、エステルでは感知できないアタリも感知でき、アジングで一番感度が必要になる産卵期、アミパターンによる食い渋りのシビアなアジを釣る時などに、釣り人側に大きなアドバンテージを得られる。
ポリエステルではアタリを感知できないけど、シンカーアジングだと感知できるという事が結構あり、ポリエステルだと釣る事が難しかったと思われるアジも、釣る事が出来るようになりました。
エステルの登場により、アジングの新しい世界が広がりましたが、シンカーアジングの登場により、さらに新しい世界が広がりました。
そんな141シンカーアジングについて色々と問い合わせを受けるので、特徴や自分がやっている取扱い方法などを紹介します!
シンカーアジングの特徴
伸びの多さ
ポリエステル>PEライン>シンカーアジング
風の影響の受けやすさ
PEライン>シンカーアジング>ポリエステル
ノットのしやすさ
ポリエステル>PEライン>シンカーアジング
感度(表層付近)
シンカーアジング>PEライン>ポリエステル
①前作アジングプロトラインから変わった点
シンカーアジングより前のアジングプロトラインは、素材やコーティングなど関係で糸鳴りやラインの硬さが気になることがありました。しかし今回のシンカーアジングは、アジングプロトラインと比較してもかなり柔らかく、表面も滑らかになっている恩恵で、糸鳴りもかなり軽減されていて、ストレスなく釣りができます。
キャストした感じもPEラインと同じような感じになっていて、アジングプロトラインよりも扱いやすくなっている反面、PEラインのような感じになったことで、風にもちょっと煽られやすくなったと感じました。
編み込んでいる分、表面積の大きさで、ポリエステルより風の影響は受けやすいけど、風に煽られて糸ふけが出ている状況でも、比重1,41と伸びの少なさの恩恵で感知しやすくなっています。
風の影響でエステル、PEだと感知しにくいアタリもシンカーアジングだと感知しやすく、アタリを感知できることで、アジが居る、居ないの判断ができるようになるので助かっています。
②毛羽立ち、真円(0,2号)
画像は1年2ヶ月使用したライン(フジノラインに特注でラインカラーを黄色に付けてもらってます)
写りの関係で扁平になってるように見えますが、実際はきれいに真円が出ています。
使用した主な釣り場は、一般的な防波堤からテトラ、磯、サーフなどで0,8~3gのJH単体で使用。
高弾性の張りが強いアジングロッド
(ウエダIR-64S、ヌーボコルトプロトタイプ612L-T、ティクトJSR-64T、JSR65、ノクターン69、65、ソルセン73T)
などを使って、ドラグ設定約250g前後で、100~300gのアジをそこそこ釣ってラインに負荷は掛けていますが、毛羽立ちはほとんど見当たらず気になりません。
※以前はドラグ約300~400gの設定で使用していたけど、ラインやロッドへの負荷を考慮して、最近は約250g前後のドラグ設定で使ってます。
ドラグを以前より緩く設定してラインへの負荷を下げてやったことで、ライン寿命が長くなりました。
③ノット
このラインを使うに当たって一番の鬼門はノット。ベクトランで作られている初期のアジングプロトラインとは違って、トリプルエイトでも結束はできるけど、私はすべての号数でFGノットで結束しています。
PEと違って↓の画像の矢印の部分のような折れ曲がる力に非常に弱い。
なので編み込みの回数、編み込みの強さ、ハーフヒッチの回数や強さによって強度が変わってくるので注意が必要。
ノットをうまくするには、PEラインよりも緩く編み込んでいき折れ曲がる力をあまりかけないようにするのがコツ。私も最初は力加減などが分からずに失敗しまくったけど、かなりノット練習をやってできるようになりました(笑)
シンカーアジング0,3号、0,5号はPEと同じようにノットを組んでも問題ないけど、0,2号がシビアで特に上記の内容が重要になってきます。
リーダーは0,2号の場合はフロロ4~5lb、0,3号は4~6lb、0,5号はフロロ6~8lbを使用しています。
※シンカーアジングを購入した際に中に141シンカーアジングテクニカルアドバイスという内容の説明書が入っていて、それに編み込みの回数などの注意点が書かれています。
④高切れ、キャスト切れ
キャスト切れは、結束部分をガイドの中に巻き込んで投げると、結束部分が切れてしまうことがあったけど、リーダーを約50cm以内にして結束部分を巻き込まずにキャストすると、キャスト切れは全く無し。
高切れは0,3号、0,5号を使用して根掛かりをした時に、1,2回だとリーダーの部分が切れて回収できたけど、3回目以降になるとラインの途中の部分から急にバチンという感じで高切れする時がありました。
PEラインではあまり経験したことのない切れ方だったのでびっくりしたけど、おそらく根掛かりを切る時に引っ張るのを繰り返したことにより、ラインが痛んでしまったので起きるのかなと思います。
根掛かりを外す時にリーダーのみを切るように対応すると、このような現象は起きなくなってます。
⑤劣化、耐久性
使用後の水洗いはするようになりましたが、相変わらずコーティングスプレーなし。
ポリエステルでもやっていますが、釣行前にノットを組む際にラインを引っ張って劣化した部分をカットしています。
特に劣化を感じたのは、画像のようにリグった状態で車などに保管していると、ラインローラーの部分とトップガイドの部分で折れ曲がる力がラインに掛かり続けてしまう影響なのか、スプールから出ている部分のラインの強度がかなり落ちます。
また上でも書きましたが、以前は300~400gくらいのドラグ設定で使ってたけど、ラインに負荷が掛かってると感じたので、最近は250gほどのドラグ設定で使用するように変えてます。
こうする事で、使用した後の劣化したラインを切る時の長さが短くなりました。
⑥強度データー
過去に実際に使用したラインでデーターを取ってもらったので、下にそれぞれデーターを載せておきます。
データーはすべて0,2号、メーカー標準のカラー(白)になります。
■新品
■8ヶ月酷使したライン
■劣化した先端部2mカットした状態
■酷使したラインでFGノット組んだ状態(ノット強度)
酷使した状態で新品より最大約30%強度低下。
約2mカットした状態で最大約20%強度低下。
FGノット強度はラインが新品、中古に関わらず約70%になるようですが、この強度はノットの技術によって差が出るので注意が必要。
個人的な感想は、結構過酷な使い方をして劣化しても、ノット強度が約1k近く出ているのであれば十分問題なし。ギガアジでも余裕でしょう。
高弾性のアジングロッドを使用した場合、ドラグ設定、やり取りの方法などを工夫してラインにかかる負荷を低くしてやることで、この劣化のスピードを遅くすることも可能です。
⑦コストパフォーマンス
JH単体にはラインカラーを黄色、長さを200m巻きの0,2号特注品を巻いて約1年3か月で巻き替えとなりました。
初期投資は150mだと5000円を超えますが、ポリエステルだと100mずつ巻いて使用して2週間~1ヶ月で巻き替えを行っていました。
エステル1か月で巻き替えで約1000円。1年で約12000円の出費になります。長期的なコストで比較して見たら、現在の使用状況だとシンカーアジングの方が安くなっているかなと。
高切れしたら逆に高くつくので怖いですけどね(笑)
⑦メンテ、保管
以前は使用後の水洗い、
コーティングスプレーなどはやってなかったのですが、
今の黄色の特注ラインに巻き替えてからは釣行後に水洗いをするようにしています。
2019年からシリコンスプレーを使って、
メンテナンスを始めました。
水洗いせずに置いておくと、
潮でラインがバリバリに硬くなってしまい、
最初は飛距離がでなくなります。
気にせずに使ってると、
柔らかくなって飛距離が出るようになってたけど、
水洗いをすることで若干軽減されていると思います。
保管は部屋の中で紫外線劣化を防ぐために、日や蛍光灯の明かりが当たらないようにして、保管するようにしています。
⑦シンカーアジングを使う状況
0,8g~3gあたりのジグヘッド単体で尺くらいまでのアジを狙う場合は、シンカーアジング0,2号を使用。
ジグヘッド単体でギガアジを狙う場合は、主に0,3号を使用。
キャロである程度沈めて探る場合は、0,3号もしくは0.5号を選択。
キャロで遠投して表層付近をメインで釣る場合は、比重の関係でキャロとロッドの間のラインが海面に付いたりしてアタリが出にくくなるのでPEラインを選択。風が吹いてる時は、表層、中層関係なく、シンカーアジングを選択します。
フロートリグを使う場合はキャロで表層を狙う時と同じく比重の関係で、フロートから手前のラインが沈んでしまい非常に使いにくいので向いてないですね。フロートリグの場合は風の有る無し関係なく、PEラインを選択した方が釣りやすいです。
最後にボートアジングでの使用。
ボートアジングは、ジグヘッド単体で陸と同じような釣り方しかやった事がないのですが、水深の深い場所でキャロを使用したボートアジングでは0,3号か0,5号あたりを使用すると非常にシンカーアジングの恩恵がありそうですね。
世界が変わる超高感度ライン!141シンカーアジングのインプレ!まとめ
ポリエステルの次いで次世代アジングラインとして登場した141シンカーアジング。PEよりも低伸度、高比重の恩恵でかつてないほどの高感度を実現しています。
高活性の時はこの感度はあまり必要ないですが、低水温期活性の低いアジや産卵期のアジなどを釣る時は、最高の武器になってくれています。
エステル、PEラインでは感知できない場合もシンカーアジングでは感知できる場合があり、ラインの違いで釣果に差が出る状況を何度も経験しました。また、アタリが感知できることで釣果が上がるだけではなく、その場所にアジが入っている事もわかるようになり、ポイントを探す能力もアップしました。
シンカーアジングを使う事により、今まで知らなかった世界を体験することができ、成長することができたのです。
どんな製品も一長一短あるのは当然なわけで、それをきちんと理解した上で使用すると、シンカーアジングというアジングラインはアジングにおいて、大きなアドバンテージをもたらしてくれるでしょう。